個人民事再生法とは
もう一つ整理方法があるのはご存知ですか?
たとえば、少し前ならばサブプライムローンはテレビで何度も取り上げられてから、耳にたこができるくらい聞かされているので、もうすっかりおなじみになった言葉ではありますが・・・
あれから何年もたったので、もう忘れてしまった人、当時まだ年齢が低かった人には、初耳化もしれませんけれど。
当時サブプライムローンで何が問題かというと、簡単に住宅ローンを借りすぎて、借金が返せなくなったとたんに家ごとごっそり没収された人が、アメリカ中に増大したことですよね。
そして説明するのは避けますが、色々なことで日本にも波及したこともありました。
でもこれは米国話ではあったのですが、日本はもっと怖いことがあります。
それは、米国の住宅ローンは、家さえ手放せは、その価値とは関係なく、ローンはゼロになります。
しかし日本の場合は、そうはいきません、家を売った値段だけで、返済できない場合、その分の借金はずっと残るのです。
つまり、済むところを失った上に、借金もまだ残るという深刻な状況です。
日本の場合、立てたとたんに、住宅の価値がたいて債務残高を上回りますので、ほとんどの場合そうなりますね。
こういう場合、家を失って、債務が残り、破産宣告するということになりかねません。
しかし、中には自己破産を避けたい、我が家(持ち家)を守りつつ借金を大幅に減らすという方法も実はあるのです。
そう言う人には、一定の条件さえクリアしていれば民事再生法が適応されるかもしれません。
自宅を持たない人でも、条件をクリアしているなら活用する事はできる場合もあります。
クリアしたい条件というのは、
- ○借金返済を継続することで、将来、破産や事業の悪化を呼び込む危険がある
- ○収入をきちんと得られている人、および収益を得る見込みがあること
- ○住宅ローン以外の借金は5000万円以下であること
などがあげられます。個人再生なのか、事業などの再生なのかによっても、微妙に条件が違ってきます。
そもそも民事再生法というのは、どういった法律かといえば、
- ○住宅ローン以外の借金を減額できます。
- ○元金そのものを10分の1までカットできます。
- ○就けなくなる仕事が一切なし。したがって金融関係や役場関係などもOKです
- ○金利がなくなり、最長5年以内の返済でOK
- ○住宅ローンはなくすことはできませんが、返済計画の見直しはできます。
というように、夢のような返済方法を提示してくれて、とてもありがたいですよね。
ただ、やはり喜んでばかりもいられないようです。
と、いうのは、自己破産がそうであったように、民事再生もまた、官報に氏名入りでブラックリストに乗ったことが公表されますし、信用情報機関にブラックリストとして新たに5〜7年間登録されます。
つまり当分どこからもお金は借りられませんし、クレジットカードなどはモテなくなります。
ペナルティーは必ずあるものですから当然ではあります。